地下に潜り込んだクマ

伝説の狩人たち

「うわ、クマだ!」

2025年10月22日
秋田県北秋田市、阿仁集落
民家の地下にクマが入り込んだ。

「シャッターさ、開けたら6~7メートル先にクマがいたんだ」



朝7時、
70代の住民が物音に気づき、
地下のシャッターを開けると、

そこには体長およそ1メートルの成獣のクマが、
ぴたりと座っていた。

「ガリガリガリ」

冬眠を前に、お腹をすかしたクマが
迷い込んでしまったのだろう。



倉庫にあるものを、爪で引っ掻いては
やたらめったら噛み付いていた。

「クマが入ったぞーー!」

猟友会が物置の入り口に箱わなを設置すると、
ほどなくクマが入り、
麻酔を打たれて山に放獣されたのだった。

2025年、全国でクマの異常出没が相次いだ。


秋田県での目撃件数は13,549件。人身被害は67人。
前年の2024年度が1,340件、11人だったことを思えば、
その異常さは際立っている。

「ついこの間も、そこの建物に子グマが現れたんだ。」

鈴木さんは、集落に現れた別のクマの話をしてくれた。

「越冬しようとしたのか、
物置のワラの中で子グマが寝ていたんだべ」

追い出してほしいと頼まれ、仲間と2人で現場に向かった。


出口に立ち、「ほーりゃー」と声をかける。

すると次の瞬間、思いがけないことが起きた。

なんと、ワラの中から親グマも現れ、
鈴木さんの方に向かってきたのだ。


クマの方が驚いていたのかもしれない。


鈴木さんが棒で親グマの鼻先を叩くと、
クマたちはびっくりしたように、そのまま逃げていった。

「昔はクマは、山ですら会うのが珍しかったんだ」


マタギ発祥の地として知られる阿仁でも、
200年と続く歴史の中で、初めての出来事だった。

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